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ホーム2012年度お知らせ一覧 > 新年のご挨拶
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新年のご挨拶

画像:企業年金連合会理事長

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
平素から会員の皆様におかれましては、
企業年金連合会の事業運営に関しまして
格別のご支援・ご協力を賜り
厚くお礼申し上げます。

関係者を震撼させた AIJ事件

さて昨年を振り返りますと、2月末に発覚したAIJ投資顧問による多額の年金資産消失事件を真っ先に思い起こさざるを得ません。
当局からの十分な情報提供がないなか、多くの会員が混乱した報道に翻弄されました。そうした 視界不良の下、連合会では被害会員がいかに受託者責任を全うしていくべきかという観点に立ち、適宜必要な情報を収集のうえ、タイムリーにお届けすることに努めました。さらに、被害会員間相互の連携と情報共有化のための連絡会を設置し、専門弁護士事務所による相談窓口の開設などを行ってまいりました。
この事件を契機に、厚生年金基金制度の方向性について厚生労働省の「厚生年金基金等の資産運用・財政運営に関する有識者会議」で審議され、昨年7月の最終報告では、代行制度について一定の期間をおいて廃止すべきであるという見解と、制度を維持すべきという両論併記でしたが、「厚生年金基金等の資産運用・財政運営に関する特別対策本部」では9月末に、一定の経過期間をおいて廃止する方針を決定しました。
これに対し、私ども連合会では政策委員会各小委員会委員長名で、本方針に強く反対する旨の意見表明をすかさず行うとともに、12月10日開催の厚生労働省「厚生年金基金制度に関する専門委員会」において、政策委員会・厚生年金基金小委員会で取りまとめられました意見書をベースに、次のような意見表明を行いました。

  • 厚生労働省の進め方が厚生年金基金の一律廃止を前提としていることは疑問であり、中立的立場での検討をすべきであること。
  • 厚生年金基金の一律廃止には反対であり、基準・制度の見直しから行うべきであること。
  • 厚生年金基金のあり方は厚生年金制度全体の枠組みの中で検討し、健全な基金の存続が可能な議論を行うべきであること。
  • 企業年金の位置づけと受け皿整備については、中小企業の企業年金が発展していく道筋をつけるべきであり、上乗せ年金の新しい方向性は中小企業にお勤めの方々が希望を持てるようなしっかりとした受け皿に関する施策を考えるべきであること。

今後とも議論の進捗を慎重に見極めたうえで適宜、適切な行動をとっていきたいと思います。

企業年金再編の年

また、昨年は企業年金制度にとって大きな潮目となった年でもありました。財政運営の弾力化措 置や特例措置などが軒並み終了するとともに、制度誕生から50年を迎えた適格退職年金(以下、適年)が廃止になるなど、企業年金制度再編の年でした。
当初、適年から他の企業年金制度へのスムーズな移行が期待されましたが、最終的には多くの適年 が制度を終了したことは記憶に新しいところです。これはひとえに適切な受け皿となるべき企業年金制度が整備されていなかったためとも考えられます。
現行の確定給付型企業年金は、制度が硬直的で機動性に欠ける面が以前から指摘されていますし、確定拠出年金もマッチング拠出が解禁になったとはいえ、拠出枠がまだまだ十分ではないという声をよく耳にします。
企業年金制度を公的年金制度の補完的役割を担う存在として期待するのであれば、それ相応の育成 ビジョンが必要であり、確固とした信念のもと、現行制度の思いきった改善がなされなければなりません。

資産運用業務の支援策

目を国内から国外に移しますと、欧州債務問題がより深刻化、世界的な株安の状況となりました。とりわけわが国株式市場の下げ圧力は強く、一人負けとも言える状況に陥った感は否めません。
市場経済のなかで付加価値を創造できるのは企業しかありません。その企業に投資資金が行き渡り、企業が新たな付加価値を生み出す。そして、その付加価値である果実を投資家が享受するといっ た循環がいつの間にか十分に機能しなくなったのではないでしょうか。まさに企業年金制度も企業自 体の繁栄がなければ成り立ちませんので、経済が持続的に発展し続けることが望ましいということは論を待ちません。
連合会では、会員の資産運用業務に少しでもお役に立ちたいとの思いから、精力的に資産運用相談会を全国規模で展開させてきました。AIJ事件で意気消沈気味になったオルタナティブ投資については、あらためて投資を行う際の留意点などを確認するためのツールとして「オルタナティブ投資チェックリスト」を作成、公表することで、安心・安全な資産運用体制構築のためのお手伝いをさせていただいています。

結びとして

企業で働く人々の老後の生活保障のためにも、企業年金制度を後退させることがあってはなりません。今後とも企業年金制度を維持・存続させることはもちろんのこと、さらなる制度的な発展を図 るため、会員の皆様方と力を合わせつつ、関係団体とも密な連携を図りながら必要な意見表明や政策提言を実施してまいります。そのためにも、連合会役職員の資質向上を図りながら、会員ニーズに即したサービスを積極的に提供してまいります。
今後ともわが国の企業年金制度におけるナショナルセンターとしての役割を適切に果たしていくた めにも、微力ながら尽力してまいる所存です。

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