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ホーム2013年度お知らせ一覧 > 企業年金連合会セミナーが開催される
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企業年金連合会セミナーが開催される

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去る2月28日、企業年金連合会(以下、連合会)は、日本経済団体連合会(以下、経団連)の後援のもと、「今、なぜ企業年金改革が行われるのか~企業年金を取り巻く情勢と課題~」と題したセミナーを開催しました。会場となった東京・大手町の経団連会館には、多くの経団連の会員企業や年金基金のご担当者に出席いただきました(61名)。
その模様が経団連タイムスに掲載されましたので、ご報告いたします。

文章の出典:経団連タイムス第3169号 平成26年3月13日(木曜日)発行

写真:村瀬清司氏
  • 「企業経営の視点から考える企業年金の情勢」村瀬清司氏(企業年金連合会理事長)

昨年成立した「厚生年金基金改革法」により、多くの厚生年金基金が解散もしくは代行返上の道を歩むことになる。2002年から実施された適格退職年金の廃止にあたっては、約4割の企業において企業年金制度の移行がなされなかった。今回の法改正にあたっては、特に、中小企業から企業年金がなくなっていくことはあってはならず、他制度への移行処理を丁寧に進めることが重要である。今後も、経団連と連携しながら、税制など企業年金を取り巻く諸課題に対し、意見発信を続けていきたい。

写真:山崎俊輔氏
  • 「見えてきた確定拠出年金のトレンド」山崎俊輔氏(企業年金連合会会員センター調査役)

01年の制度発足時には、確定拠出年金(以下、DC年金)は、「運用成果を自己責任とする制度であり厳しい」「将来の給付額が分かりにくい制度」など批判的なイメージが指摘されていたが、その後10年が経過し、それぞれ、「自分の資産を自己責任で管理するのは当然」、「会社の都合等で、給付を引き下げられることがない制度」と、そのイメージはポジティブに変化し、DC年金の魅力が再認識されてきている。加えて、最近の「国際的な競争のさらなる激化」や、退職給付債務の即時計上など「退職給付会計の厳格化」が進むなか、新たにDC年金導入を決断する企業や、すでにDC年金を導入していた企業が、その割合を増加、あるいは全面的にDC年金へ移行するといった動きがみられる。
DC年金の運営サイドとしては、当然ながら、DC年金に対して、現役社員に関心を持たせる制度運営を心がけなければならない。DC年金は、拠出金額が常に把握できるため、これまでの退職給付制度と異なり、「見える化」に最も効果的で、現役社員のインセンティブに繋げることができる。また、DC年金を活用したライフプラン教育、投資教育を行うことは、社員に金銭的「自立」を促す効果がある。あるシンクタンクの調査によると、DC年金に加入している従業員とそうでない従業員では、退職後の資金準備額に6割程度差がつくといった結果もある。

写真:福本充伸氏
  • 「イオンの退職給付制度改革」福本充伸氏(イオン企業年金基金事務長)

当基金は、前身であるジャスコ厚生年金基金が設立された1969年当時は、高度経済成長を背景に、100%「確定給付型年金」の退職給付制度を取り入れていた。しかし、経済のグローバル化や少子高齢化の進展を背景に2000年代はじめに、確定給付企業年金(以下、DB年金)を圧縮し、DC年金と併用する退職給付制度に移行した。足元でも、10年には、65歳定年延長や長寿化に対応すべく、DB企業年金をキャッシュバランスプランに変更し、終身年金を廃止、支給期間を15年・20年の選択制とした。一方、DC年金ついては、これまで5年・10年の給付のみであったが、15年・20年・終身といった選択肢を加え、拠出金を2割増やすといった改定を行った。また、DC年金の拠出限度額の引き上げにあわせて、当基金も拠出額を限度額上限まで活用するとともに、マッチング拠出も12年に導入している。イオンでは、あらたな連結加入会社・合併・分社など事業再編があり、退職給付制度の再編は、必ず直面する重要なポイントである。当グループにおいては、退職給付制度の過去分と将来分を明確に区分し対応することを基本としている。そうすることで、DB年金とDC年金をあわせたグループ共通の退職給付制度のフレームを活用することができ、グループ内ポータビリティを活かすことで、人材交流によるグループシナジーの発揮につなげることができる。なお、再編時には、その企業の歴史や文化を大事にしつつ、退職金制度や退職給付会計の状況、さらに組合の反応・捉え方など、会社・従業員を含めた全体的な視点が欠かせない。
今後は、長寿化の進展による公的年金の支給開始年齢の引き上げの動きに注目している。あわせて、企業年金の年金支給期間(現在、最大20年)の長期化も検討課題である。また、当グループが進出している中国、ASEANなど海外も含めたグループ全体の年金ガバナンスのあり方や、老後のライフプランや企業年金教育といった継続教育の厚みを増すことが重要なテーマである。

文章の出典:経団連タイムス第3170号 平成26年3月20日(木曜日)発行

写真:蟹江宣雄氏
  • 「トヨタ自動車の退職給付制度改革」蟹江宣雄氏(トヨタ自動車企業年金基金常務理事兼運用執行理事)

企業年金は、企業において、人材の維持・活用に資する重要な戦略ツールであり、時代の変遷・環境変化にも柔軟に対応していく必要がある。
当基金は、母体のトヨタ自動車との強固な信頼関係のもと、密接に連携して、2000年には給付利率の引き下げと保証期間の延長、04年に代行部分の過去分返上による厚生年金基金から確定給付企業年金(以下、DB年金)への移行、さらには05年にDB年金におけるキャッシュバランスプラン類似制度の導入など、制度の安定性を図るため、チャレンジや改革に相次いで取り組んできた。
現在、トヨタ自動車の退職金制度は、①キャッシュバランスプラン類似制度②DC年金制度③退職一時金制度――の3制度から構成される。当基金が直接関わるDB年金は、退職金全体の5割超を占めている。同制度では、20年保証期間付の終身年金の選択ができ、受給者が年金を受給する比率はかなり高い。一方、母体が02年に導入したDC年金は、65歳からの公的年金受給までの所得補完の役割があるが、受給者の多くは一時金受給を選択している。
当基金は、独自の事務所を持ち、40年を超える経験から得た暗黙知の明示化を図りながら、加入者・OBに対するサービス改善、資産運用の専門性確保に努めている。また、代議員や理事に対して、月報・年報を通じた情報開示のみならず、代議員会や理事会の開催1週間前に議案資料を送付するなど丁寧な理解活動を行っている。母体の人事経理部門とは、日常的なコミュニケーションを重視し、密接な連携を図っている。特に制度変更や資産運用のぶれが母体の財務に及ぼす影響など両者間での認識の共有に注力している。
こうした努力もあり、当基金の財政運営は、制度上要求される積立水準の基準値をクリアし、過去10年間平均で見た運用実績も企業年金全体の3.7%を上回っている。資産運用面では、企業年金平均に比べ、国内外の株式の投資比率が比較的高い。リスク管理面では、リバランスルールに基づき、月次でデータをチェックし、リーマンショックやアベノミクスに伴う市場の大きな変動に対し、対応している。
当基金はこの3月末に財政再計算の基準年度を迎え、制度見直しの検討を行う。主な課題として、掛金との見合いになるが予定利率の引き下げの要否、資産運用に関する政策アセットミックスの見直しを通じた分散投資の一層の推進などがあり、いずれも母体との緊密なコミュニケーションを要する。
これまで当基金の運営に関わりつつ、企業年金連合会や企業年金連絡協議会の活動などを通じて、外部の年金関係者との交流・研鑽にも努め、業界内外に幅広い人脈を得ることができた。企業年金を運営されている会社関係者にとって、外部での活動や人材形成も大変有益であり、また参加されていない方はぜひ一度アプローチしてもらいたい。

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